本日、企画展「ハンコって何?」がオープンしました。
わたしたちが、日ごろ何気なく使っているハンコ(=印章)が、日本の歴史や美術工芸の中でどのように使われてきたのかを見てみようという展覧会です。
展示会場は、こんな感じです。
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博物館に収蔵されている資料を、ハンコに注目して展示する、初めての試みです。
実際に残されているハンコ自体だけではなく、書や絵や陶磁器に押されたハンコも紹介しています。
江戸時代の和歌山出身の画家である桑山玉洲(くわやまぎょくしゅう、1746~99)が使った実際のハンコ自体の展示はこんな感じです。
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ハンコの中には、どんな文字があらわされているのかも解読していますし、
そのハンコを押した「印影(いんえい)」もハンコとセットで展示してみました。
書や絵には、必ず押されているのに、それとなく見過ごしてしまっているハンコ。
今回の展示では、じっくり見ることができるように、展示も工夫しています。
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普通のキャプションの前に、書や絵の中のハンコ部分を拡大した写真を置いたのです。
また、実際のハンコと、そのハンコが押された絵を並べて展示して、比較できるようにもしています。
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やきものの裏に押されたハンコなどは、拡大写真をたくさん使って、わかりやすく説明してみました。
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もちろん、いつもの通り、子ども向けのわかりやすい「かんたん解説」や音声ガイドもあります。
さらに、ハンコについての豆知識を集めた小さなプリントも用意しました。
これからは、年賀状の準備などで、何かとハンコやスタンプを使う時期。
この展覧会を通じて、身近なハンコに秘められた意味やその魅力を、あらためて再発見していただければと思っています。
会期は、平成23年(2011)12月10日(土)~平成24年(2012)1月22日(日)までです
ぜひ、この機会を、お見逃しなく。(学芸員 安永拓世)
→企画展 ハンコって何?
→和歌山県立博物館ウェブサイト