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第40回マイミュージアムギャラリー「背中を押してくれたのは」

和歌山県立博物館マイミュージアムギャラリー
第40回展示 「背中を押してくれたのは」
【出 陳 者】 大江 紗央里
【展示期間】 平成27年8月8日(土)~11月1日(日)
【出陳資料】 日記 現代(21世紀)
【資料をめぐる思い出】
「中学3年生の時から今日まで7年間書き続けてきた日記は、7冊目になりました。日々感じていた嬉しさや悲しさ、その時々の自分がそこには詰まっています。
 大学入学後、長期留学をしようと思いながら二の足を踏んでいました。ふと日記を読み返すと、イギリスに短期留学した高校生の自分が「もっと長く居たい」と綴っているのに気づき、背中を押してもらいました。出発の便では溢れる不安を、帰国の便ではたくさんの思い出を英語で綴りました。今も日記は、英語で書き続けています。
 人生の三分の一を記してきた日記、おばあちゃんになっても続けたいと思います。」
40使用画像 web用
日記 (画像クリックで拡大します)
【学芸員(実習生)の一口メモ】
 日本における日記は、貴族の男性が行事の記録を後世に残すために書くものでした。一方で、平安時代の女性たちは私的な内容を書き記していました。
 和歌山にも、幕末から明治にかけて日記を書いていた川合小梅(1804~89)という女性がいます。16歳の頃から日記をつけ始め、一説では約70年にもわたって書き続けたと言われています。
 内容は小梅やその家族のこと、女性らしく家計やお付き合いの記録などがあります。また、テレビやインターネットもない時代に遠くの事件から身近なうわさ話までも記されており、当時の和歌山を生きていた人々の日常をかいま見ることができます。
 現代ではブログやSNSなど、日記のつけ方は多様化していますが、日常を書き残す習慣そのものは昔と変わらず続いています。
※今回のマイミュージアムギャラリーは、平成27年度に当館で受け入れた博物館実習生が作成しました。

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