和歌山県立博物館友の会マイミュージアムギャラリー
第11回展示 「オリンピックがやってきた!」
【出陳者】 中島 紀(おさむ)
【展示期間】 平成21年4月18日(土)?平成21年6月5日(金)
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【資料をめぐる思い出】
「オリンピックが東京にやってきた昭和39年(1964)、私は桐蔭高校の1年生でした。学校は、10月10日の開会式を見越して夏休みを一日短縮し、その日はテレビ観戦をするという話だったのに、結局反故にされてしまい悔しい思いをしました。
和歌山にもやってきた聖火リレーが、県境の孝子峠から県庁まで走り、その一員として参加した友達を追いかけてカメラで撮影したのが、昨日のように思い出されます。
記念硬貨や切手は自分で購入したもの。一番安い文庫本が50円だった頃なので、千円銀貨は高校生にはかなりの出費でした。」
【学芸員の一口メモ】
東京オリンピックの開催に際して、千円銀貨と百円銀貨の二種の記念貨幣が発行されました。発行枚数は千円銀貨が約千五百万枚、百円銀貨が約八千万枚で、この発行による収入の一部は大会運営費に充てられました。同様に寄付金付きの記念切手も発行されたほか、運営費確保のための10円募金も行われました。
ギリシャのオリンピアで採火された聖火はアジア各国を通って沖縄に至り、その後本土に到着。鹿児島・宮崎・北海道の三ヶ所から出発し四つのコースで全県をリレー、昭和39年10月10日、国立競技場の聖火台に点火されました。このリレーには中・高生が多く参加し、和歌山では約千人が走っています。
同年に新幹線が開通していたとはいえ、誰もが東京に行けたわけではありませんでした。それでも人々は、オリンピックに様々な形でかかわり、協力し、声援を送ったのです。
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