トップページ >博物館ニュース >コラム 大村家長屋門の建築

コラム 大村家長屋門の建築

大村家の長屋門は、木造、平屋建一部二階建、桁行12間、梁間2間半、入母屋造、本瓦葺の建築です。
長屋門全景s 和歌山市指定文化財 旧大村家住宅長屋門
45 白樫家(旧大村家)屋敷古写真DSC_1573 白樫家(旧大村家)屋敷古写真 個人蔵 〔展示番号45〕
建築面積は136.1㎡(約41坪)になります。
門構えに、部屋を連ねた典型的な長屋門形式で、海鼠壁や本瓦葺の屋根に家の格式が表されています。
建設年代は不明ですが、形式手法から江戸時代末期と見られます。
元は現在の県庁の北西に建っていたものですが、
明治30年ごろ白樫家によって移築され、
平成29年に保存のため、岡公園内(和歌山市岡山丁3)に再び移築されました。
長屋門は近世の武家等の屋敷に見られる門の形式で、街路に面して建てられました。
家臣や使用人の住まう部屋である長屋と、門構えとが一体になって造られたものです。
和歌山城下の武家地には、このような紀伊徳川家の家臣たちの長屋門が建ち並び、
町人地とは異なる独特の都市景観が創られていました。
44 紀伊稚山城下之図D3A_0526 加工 紀伊稚山城下之図(部分) 和歌山県立博物館蔵 〔展示番号44〕 
つづく
次回のミュージアムトークは7月15日(土)です。
ミュージアムトーク終了後、現地見学会(旧大村家住宅長屋門)を行います。
(文化遺産課 主査 御船達雄)
→企画展「紀伊徳川家の家臣たちⅡ」

ツイートボタン
いいねボタン