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コラム5 山水図扇面画帖 伊孚九筆

山水扇面画帖 伊孚九筆 個人蔵
山水図扇面画帖 伊孚九筆 一帖
(さんすいずせんめんがじょう いふきゅうひつ)
紙本墨書/紙本墨画/紙本墨画淡彩
中国・清時代(18世紀)
個人蔵
 桑山玉洲が集めた中国の絵です。伊孚九という画家が扇に描いた絵(扇面画)を8枚、アルバム(画帖)に貼っています。玉洲は中国絵画、とりわけ扇面画を好み、いくつもの扇面画をコレクションしていました。極めつけには、『桑氏扇譜考』という本まで著すなど、好きなものをとことん追求する学者肌の画家でした。 
 玉洲は、先生について絵を習うのは、好きではなかったようです。代わりに自分で中国の絵を集めて勉強していました。江戸時代、中国は憧れの先進国だったので、アーティストたちは、競って中国文化をとり入れていたのです。こうした、江戸時代の画家があつめた絵や道具がまとまって残っているのは、たいへん珍しいことです。
(学芸員 袴田舞)

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