和歌山県立博物館では、毎年8月上旬の1週間、博物館実習(学芸員資格の取得を目指す大学生等による学外実習)の受け入れを行っています。今年は5名の実習生が、博物館(学芸員)の仕事を見学・体験し、講義等のほか、各種資料(文化財)の取り扱いなどの実習(実践)も行いました。
今回、博物館実習を締めくくる最終課題として、獅子を象(かたど)った和歌山のやきものの展示を実習生たちが企画しました。実習期間中に整理作業を行った、和歌山の郷土史家・西本正治氏(にしもとしょうじ、1920~2012)の収集した作品を中心に展示資料を選定し、調査や撮影のうえ、解説文を作成、資料を陳列する、という一連の作業を実習生たちで担当しました。ほぼ2日間という限られた時間の中ではありますが、博物館における調査・展示活動の実際を体験する機会としました。荒けずりな部分もありますが、実習生達イチオシの獅子のやきものを集めた展示をお楽しみいただければ幸いです。
【展示資料】
偕楽園焼 青交趾写獅子香合 2合
偕楽園焼 青磁獅子香合 1合
偕楽園焼 交趾写二彩獅子香炉 1合
南紀男山焼 白磁獅子香炉 1合 以上、西本正治氏収集資料
南紀男山焼 交趾写二彩獅子形屛風挟 1対
計6件7点 いずれも和歌山県立博物館蔵
【会 期】 令和4年(2022)8月7日(日)~10月2日(日) 開催日数49日間
【会 場】 和歌山県立博物館 2階文化情報コーナー
【開館時間】 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
【入 館 料】 スポット展示は無料(開催中の常設展・企画展は別途入館の手続きが必要です)
【休 館 日】 毎週月曜日、ただし9月19日(月・祝)は開館し、翌9月20日(火)は休館
(当館学芸員 新井美那)
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