本日、5月7日は、特別展「華麗なる紀州の装い」の3回目のミュージアムトーク(展示解説)がおこなわれました。
担当者が風邪でのどの調子が悪かったので、マスクをしたままでの解説となり、大変お聞き苦しかったとは思いますが、それでも10名ほどの皆さまにお付き合いいただきました。ありがとうございます。
トークの風景はこんな感じです。
声を出すのに精一杯だったので、こちらの話している内容が伝わるようなトークができたのかどうか、とても不安ですが、トーク終了後には、「紀伊徳川家の所蔵品が、尾張や水戸のようにまとまって残っていないのは、なぜですか?」というようなご質問もいただきました。
紀伊徳川家でも、昭和初期ごろまでは、家康の遺品をはじめとする所蔵品が数多く残されていましたが、昭和2年(1927)と昭和8年(1933)に大規模な所蔵品の売却をおこなっており、その際に、貴重な文化財か数多く市場へ流出したようです。
ただ、その意味では、紀州東照宮に残されている資料は、紀伊徳川家に伝わっていた家康ゆかりの資料の一端を伝える貴重な文化財であるといえます。
今回の展示では、そうした紀州東照宮に残されている染織品として、家康が実際に着用した小袖や能装束などが展示されています。
紺地宝尽小紋小袖(徳川家康所用) 紀州東照宮蔵
萌葱地葵紋散金襴狩衣(徳川家康所用) 蜀江錦法被(徳川家康所用)
いずれも紀州東照宮蔵
これらの染織品を通して、400年前の家康の時代に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
なお、明日(5月8日)は、
和歌祭餅搗踊衣装着付け実演がおこなわれます。
和歌祭保存会の方のご協力により、
和歌祭の餅搗踊(もちつきおどり)の衣装を実際に和歌祭に参加する子どもさんに着付けていただきます。
時間は、14:00~で、
会場は、博物館1階のロビーです。
このイベントのみへのご参加は無料です。
着付けの様子を実際にご覧いただける機会も少ないと思います。
ぜひ、この機会に、博物館へお越しくださりませ。(学芸員 安永拓世)
→特別展 華麗なる紀州の装い
→和歌山県立博物館ウェブサイト