ロビー展 さわって学ぶ 仏像の基礎知識
和歌山県立博物館では、視覚に障害のある方に対して施設利用の促進と情報の共有化を図るため、平成22年(2010)から、和歌山県立和歌山工業高等学校との連携による3Dプリンターを活用したさわれる文化財レプリカ作りと、和歌山県立和歌山盲学校との連携による特殊な透明盛り上げ印刷によるさわって読む図録作りを、継続して行っています。
平成27年度には、新たにさわれる文化財レプリカを2点(紀の川市・横谷区茶所所蔵の仏頭、高野町・花坂観音堂所蔵の阿弥陀如来坐像)と、さわって読む図録『さわって学ぶ 仏像の基礎知識』を作成いたしました。今回のロビー展では、このさわって読む図録の内容に基づき、先の2点を含む7体の仏像のさわれるレプリカを展示して、魅力あふれる和歌山県の仏像を身近に感じていただくための基礎知識をご紹介します。
またあわせて、これら文化財レプリカを「お身代わり」仏像として活用した、和歌山県内における文化財防犯の取り組みについてもご紹介します。
※展示資料:紀の川市薬師寺薬師如来坐像、海南市海雲寺釈迦如来坐像、紀の川市林ヶ峯観音寺菩薩形坐像、田辺市滝尻王子宮十郷神社滝尻金剛童子立像、紀の川市円福寺愛染明王立像、高野町花坂観音堂阿弥陀如来坐像、紀の川市横谷区茶所仏頭の、それぞれさわれる文化財レプリカ。
さわって読む図録『さわって学ぶ 仏像の基礎知識』表紙
花坂観音堂の阿弥陀如来坐像(左:実物/右:複製) 平成28年度製作
和歌山県立和歌山工業高等学校でのレプリカ製作のようす(3次元デジタイザによるデータ計測)
◎さわって読む図録『さわって学ぶ 仏像の基礎知識』は、県立和歌山盲学校のほか、和歌山点字図書館をはじめとする県内すべての公共図書館に寄贈し、活用を図ります。
◎和歌山県立博物館におけるさわれる文化財レプリカとさわって読む図録制作の取り組みについては、内閣府平成26年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰において、博物館展示の ユニバーサルデザイン化を推進するものとして、内閣総理大臣表彰を受賞しています。
主 催 和歌山県立博物館
製作協力 和歌山県立和歌山工業高等学校・和歌山県立和歌山盲学校
会 場 和歌山県立博物館エントランスホール
開館時間 午前9時30分~午後5時
休 館 日 毎週月曜日
利 用 料 ロビー展は無料 (常設展・企画展・特別展の観覧に際しては入館料が必要ですが、ただし、高校生以下・65歳以上・障害者の方は無料)。
※2017年7月2日(日)は、博物館友の会七夕祭りのコンサートのため、展示をご覧いただけません。