さわれるレプリカとさわって読む図録
―博物館展示のユニバーサルデザイン―
【平成28年9月10日(土)~11月23日(水・祝)】
和歌山県立博物館は、県内に残された豊富な文化財を後世に伝えるため、県ゆかりの文化財及び博物館資料を積極的に収集・保管・調査・展示し、その成果を広く普及する事業を行っています。そうした事業を行うにあたり、視覚に障害のある方に対して資料情報の共有化と利用の促進をいかに図っていくのかということが、公共施設としての博物館において重要な課題となっています。
和歌山県立博物館では、こうした問題意識のもと平成22年(2010)から、和歌山県立和歌山工業高等学校と連携した3Dプリンターを活用したさわれる文化財レプリカ作りと、和歌山県立和歌山盲学校と連携した特殊な透明盛り上げ印刷によるさわって読む図録作りを、継続して行ってきました。
さわれるレプリカとさわって読む図録は、だれもがさわって楽しみ、まただれもが内容を平易に読み解ける内容となっています。博物館にとって最も情報を届けるのが難しい、視覚に障害のある方に向けて作成したことで、あらゆる人にとって快適に博物館を利用するための博物館資料や教材とすることができました。
こうした全国の博物館・美術館に先駆けた、博物館展示のユニバーサルデザイン化の取り組みに対しては、平成26年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰の、内閣総理大臣表彰を受賞しています。
特別展「戦乱の世から泰平の世へ-16~17世紀の紀北・泉南地域-」(9月10日~10月10日)、特別展「蘆雪潑剌(ろせつはつらつ)-草堂寺と紀南の至宝-」(10月18日~11月23日)の会期に合わせ、これまでに制作したさわれるレプリカとさわって読む図録をエントランスホールで紹介し、その意義を広くお伝えすることといたします。
主 催 和歌山県立博物館
会 期 平成28年9月10日(土)~11月23日(水・祝)
会 場 和歌山県立博物館エントランスホール
開館時間 午前9時30分~午後5時
休 館 日 毎週月曜日(ただし9月19日、10月10日は開館、9月20日は休館)
10月11日~10月17日(特別展展示替えのため休館)
入 館 料 無料(ただし特別展の観覧に際しては入館料が必要です)
展示内容 ①仮面の世界へご招待-さわって学ぶ和歌祭-
②未来へ伝える私たちの歴史-文化財を守るために-
③きのくにの祈り-さわって学ぶ祈りのかたち-
④さわって見るきのくにの仏像・神像
※政府インターネットテレビ「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰」表彰式
平成26年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰・表彰式のようす
※「触って学ぶ仮面の歴史-視覚障害者の郷土学習をサポートする-」(20分)
制作:テレビ和歌山、平成23年3月13日放送(教育広報テレビ番組「はばたく紀の国」~教育は今~の平成22年度制作番組の中から、一番最後の3月13日放送番組のコンテンツを選んでご覧下さい)
会場のようす(1)
会場のようす(2)