10月23日(火)~25日(木)の3日間、
和歌山市立河西中学校の生徒2名が職場体験に来てくれました。
例によって初日の午前は館内の見学、博物館の仕事の様子を見てもらいました。
収蔵庫では火縄銃や検地帳など教科書にも出てくるような実物を手にとってもらいました。
(火縄銃を手にとってもらいました)
また、博物館では温湿度を細かく管理していることも知ってもらいました。
午後は、全国各地の博物館・自治体などからいただく
図書や雑誌などをパソコンで入力してもらいました。
(パソコンで入力してもらってます)
これで一日目は終了しました。
二日目午前は、前日に入力した図書を書庫の本棚に配架して、
午後からは、11月2日(金)からはじまる展示の準備を手伝ってもらいました。
11月2日(金)からスポット展示で川中島合戦図屏風の複製を展示する予定ですが、
そのみどころ紹介を生徒さんにしてもらいます。
そこで、この日は川中島合戦図屏風の複製をじっくり見てもらい、
みどころ紹介の文を作ってもらいました。
(川中島合戦図屏風を見て、メモを取っています)
これで二日目は終了です。
三日目の午前は、これも前日同様、展示の準備を手伝ってもらいました。
展示では屏風の下張を紹介するのですが、
その掃除と整理を手伝ってもらいました。
(下張に使われた古文書の整理)
(下張文書の写真を撮っています)
腰が疲れたと言ってました、若いのに。。。
そして、そのあとは収蔵庫内の掃除もしてもらいました。
午後からは、受付・ミュージアムショップ・館内監視など、
お客様の対応をしてもらいました。
館内の監視をしていたときには、お客様から展示の順路を聞かれたり、
トイレの場所を聞かれたりしましたが、きちんと対応し案内をしてくれました。
今回職場体験に来てくれた生徒さんに、三日間の感想を聞いてみました。
(感想文は本人達が書いたそのままで表記しています)
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はくぶつ館は意外にハードでけっこうつかれた。
パソコンで本の名前などうつのもたくさんあるし、集中力がいって
さらにそれをきちんとならびかえたりしてもらさなように、
かみに書いて、しつどなどにもすごく気をつかってて、
火事のときには仏像などがさびるからハロゲン化物?っていう
40万のガスで火をけしたり、小いさな虫などもしらべて、
すごいこまめにしているんだなぁーと思いました。
ほかにも本物ににせたにせものでも、さわりごこち、いろ、
重さをひょうげんしていて、お客様にもわかりやすいと思った。
ショップではねだんをつけるのも、1文字1文字あわしていきました。
たのしかった。そこでは、コーヒーなども販売してて、
てきりょうにするのがむずかしかったです。
うけつけもチケットのうしろにハンコをおすのをいつもわすれかけていたし、
けっこうどこもたいへんなんだと思いました。
かんしもばしょをきかれたりしてけっこうたいへんでした。
でもたのしかったです。
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職場体験で、この和歌山県立博物館にこさせてもらって、
ぼくはまだ表で働いている人しか見たことがなかったので、
この3日間で裏で働いている人たちは、
一体どんなことをしているのだろうと思いました。
そして見させてもらうと、ぼくが思っていた以上にたいへんそうで、
だれがどんなことをしているのかを覚えるのがやっとのくらいで、
一つずつ全部体験するとしたら、3日なんかではぜったいにたらないと思いました。
目が見えない人や、けんがくに来てもらった人たちに、
これはこんなさわりごこちなんだよとわかりやすく模形を作ったり、
木材や鉄などは温度や湿度で長いこと保つことができるし、
ライトの強さでこの像はこんなふんいきになるからいいな、
とかちょうせつしていて、この紙では書ききれないくらい、
たくさんの人たちが、たくさんの仕事をなさっていることを
この職場体験で学べたことをうれしく思います。
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二人とも長文の感想をありがとうございました。また3日間、お疲れ様でした。
二人とも結構仕事が大変だったという感想をいただきました。
今回の職場体験は、頭を使う仕事、体を使う仕事、気を使う仕事など、
博物館内の色々な作業を体験してもらいました。
ちょっと大変な作業が多かったですかね。。。
河西中の生徒2名が作ってくれた川中島合戦図屏風のみどころ紹介のパネルも
11月2日(金)から2階スポット展示のコーナーで展示します。
紹介文を書いてくれた生徒さんはもちろんのこと、またほかの河西中の皆さんなど、
是非、二人の仕事の成果を見ていただけたらと思います。
(学芸員 坂本亮太)