【盗難被害を受けた知足院の文化財】
平成28年(2016)3月後半~4月前半ごろに盗難被害を受けた、紀の川市南勢田知足院の文化財の所在情報についてご存じのことがありましたら、和歌山県立博物館へご連絡下さい。
(電話:073-436-8670 FAX:073-423-2467 E-mail:admin@hakubutu.wakayama-c.ed.jp 担当 大河内)
木造天部形立像 1躯 紀の川市指定文化財
法量
像 高 72.7 髪際高 65.3 頂―顎 16.6 面 長 8.7
面 幅 8.0 耳 張 10.7 面 奥 13.0 肩 幅 20.3
胸厚(右) 13.2 胸厚(左) 12.7 肘 張 26.8 腹 厚 13.2
裾 張 21.5 足先開(内) 12.6 足先開(外)19.1 (単位㎝)
形 状
兜をかぶり、頭頂と前方に飾りをつける。瞋目し、閉口する。襟甲・胸甲・表甲・下甲・前楯・脛当をつけ沓をはく。鰭袖衣・袴・裙を着ける。天衣は両肩から腰帯をくぐり腹前でU字状に渡る。左手を屈臂し、右手を垂下する。腰を左にひねって右足をやや前にだす。
品質構造
頭体、両手足も含めて広葉樹の一木より木取りする。白土下地の痕跡が若干残る。
保存状態
両手先が欠失し、全体に虫損、朽損甚大。台座後補。
制作年代
平安時代(10世紀)
※この像の他に5体が盗難被害を受けている。データなし。
【皆様へお願い】
和歌山県では、平成22年(2010)から翌23年春に かけて、被害届が出されたものだけでも60件に及ぶ文化財の盗難被害が発生しました。また、それ以前やそれ以後も、文化財の盗難被害がやむことがありませ ん。そして、こうした盗難被害を受けた文化財のほとんどは、今も発見されないままとなっています。
被害に遭った寺社や地域では、その地域の歴史そのものといってよい文化財の行方を思い、心労を重ねているのが実情です。こうした盗難被害を受けた文化財のうち、所蔵者よりご希望のあったものについて、その写真と基本データを、和歌山県立博物館のウェブサイト上に掲示しています。
これらをご覧になって、もしお気づきの情報がありましたら、なにとぞ博物館にお知らせ下さい。善意の第三者のお手元にある場合も、なにとぞ、文化財の無事をお知らせいただきたく、心よりお願いいたします。
その他の情報提供を求めている盗難被害文化財については[こちら]をご覧下さい。