トップページ >博物館ニュース >企画展「根来寺の“内”と“外”」が始まりました。

企画展「根来寺の“内”と“外”」が始まりました。

和大生展示風景2
和大生展示風景1
 先日、1月31日(土)より、新しい企画展「根来寺の“内”と“外”」が始まりました。今回の企画展の内容については、追ってこの「博物館ニュース」の中でも紹介していきたいと思いますが、この企画展の大きな特徴は、展示作業そのものに和歌山大学教育学部日本史ゼミの学生さんのご協力を頂いたことをはじめ、会期中の展示解説の一部を学生ボランティアの方々に担っていただくなど、多くの部分を和歌山大学と連携して行った点にあります。
 写真は、会期の始まる直前、1月27日の展示替え作業で、学生さんが展示品の一部を運び、ケースの中に入れようとしているところですが、もちろん、学芸員がそばで立ち会っているとは言え、学生さんにこうした展示品に直接触れて、展示作業そのものをしていただくのは、当館では初めての試みで、学芸員としては側についていても気が気ではありませんでした。ただ、こうした貴重な文化財に直接触れることで、その文化財のもろさや繊細さ、それゆえに大切に守っていかなければならないのだということを肌で実感していただき、将来にわたって、文化財を守り伝えていってほしいというのが、こうした企画を思い立った最初の動機であり、学芸員の願いでもありました。それが学生さんに伝わったかどうかは分かりませんが、彼ら・彼女らなりに大いに感じることはあったようで、作業に取り組む前の不安げな表情はいつしか消え、終わる頃の表情がとても活き活きとしていたのが印象的でした。
 こうして、企画展は無事、昨日にオープンを迎えることができました。学生さんも毎日、作業を手伝ってくれただけでなく、今回は「子ども向けキャプション」の執筆にも加わってもらいました。「子ども向けキャプション」はこれまでも当館の展覧会では必ずと言っていいほど作ってきましたが、文章の執筆は学芸員が行っていました。今回は、学芸員は、その展示品の概要や意義、背景についての簡単なレクチャーはしましたが、基本的に文章は学生さんの執筆によるものです。中には、学芸員では絶対に書けない「傑作」もありますので、どうぞ皆さん、博物館で彼ら・彼女らの力作をご覧になって下さい。
 また、今週末からはいよいよ「ボランティア・ガイド」が始まります。展示作業に参加してくれた学生さんや、そうでない学生さんも含めて、学生さん自身の言葉による展示品の解説が下記の日程で行われます。お客さんの前で展示品の解説をするのは、多くの学生さんにとっては初めての経験で、緊張もしているようですが、こちらについてもどうぞ皆さん、学生さんの「晴れ姿」を、応援かたがた聞いていただければ幸いです。少しくらいトチっても、大目に見てやって下さいね!(学芸員 高木徳郎)
 学生ボランティアガイドの予定
 2月8日(日)・2月14日(土)・2月15日(日)・2月22日(日)・2月28日(土)・3月7日(土)・3月8日(日)
 いずれも13時30分から(1時間弱の予定)
                                               
企画展「根来寺の“内“と”外“」
和歌山県立博物館ウェブサイト

ツイートボタン
いいねボタン