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ミュージアムトーク(1回目)を行いました

1回目ミュージアムトーク
 昨日から始まった企画展「根来寺の“内”と“外”」のミュージアムトークが、本日行われました。まだ始まったばかりだったせいもあってか、お客さんは少なめでしたが、皆さん熱心に学芸員の説明を最後までお聞き下さいました。ありがとうございました。
 終わった後に何人かの方からご質問を受けましたが、やはり、根来寺というと、僧兵や鉄砲衆の印象が強いのだなぁ、ということを改めて感じさせられます。今ここで「僧兵」という言葉は学界ではほとんど死語になっているなどと言っても始まらないのですが、そうした軍事集団としての根来寺の実態の一方で、学問・宗教・修行の拠点としての根来寺の実態があり、その双方を均等に見据えないと、根来寺ばかりでなく、中世の寺院というものの本当の姿はとらえられない、というのが、今回の展覧会のタイトルでもある「“内”と“外”」に込められたひとつの狙いでもあります。もちろん、「“内”と“外”」には多様な意味があって、単純に境内の内と外の両方を展示するという意味でもとらえられるわけですが、内なる寺の教学や修行を支えるための、外での経済・軍事活動という図式がどこの寺にでもあると思います。その一方が、根来寺の場合、とくに肥大化して、後世に喧伝されてしまったのだと思います。
 ミュージアムトークは、あと4回ほど行われます。こうした場を通じて、来館者の方々が少しでも根来寺の実像に関心を抱いていただければ幸いです。(学芸員高木徳郎)
企画展「根来寺の“内“と”外“」
和歌山県立博物館ウェブサイト

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