和歌山県立博物館友の会マイミュージアムギャラリー
第12回展示 「鉄道模型と「カンカン」の声」
【出陳者】 児玉 さち子
【展示期間】 平成21年6月5日(土)?平成21年8月7日(金)
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【資料をめぐる思い出】
「この電車の模型は、先年24歳で亡くなった息子明洋が小さいころに遊んでいたものです。息子は電車が好きで、幼稚園に行く前から毎日、雨が降っても雪が降っても、近くの吉礼駅の踏切まで散歩して、貴志川線を走る電車を見に行っていました。
電車の旅も好きで、小学校3年生ごろ、特急北斗星に叔父といっしょに乗って、開通したての青函トンネルを抜けて北海道に行ったり、高野山に行く際には、家族は車なのに息子は電車で行ったこともありました。
部屋中レールだらけにして、「カンカン」と踏切の音を声に出しながら、身をかがめて夢中で走る電車をのぞき込んでいたことを、今でも思い出します。」
【学芸員の一口メモ】
鉄道模型の歴史は、鉄道の歴史とも密接に関わって、世界的な広がりがあります。19世紀からヨーロッパの各国で、蒸気機関やぜんまいなどを装備したミニチュアが作られ、次第に小型化が進みました。
量産化が図られるとその大きさ等によってある程度の規格性が作られ、特にレールの幅で規格が分けられました。日本では1番ゲージ(45mm)、Oゲージ(32mm)、HOゲージ(16.5mm)、Nゲージ(9mm)といった規格が主なものです。さまざまな外観の列車を集めるコレクション性と、自走させて鉄道の情景を再現する娯楽性で、多くの人を魅了しています。
出陳品は、日本の玩具メーカー、トミー(現タカラトミー)が1976年から発売したトミックスシリーズの製品で、規格はNゲージ。同規格では他に鉄道模型メーカーKATOの製品などがあり、これらは比較的廉価で、鉄道模型ファンの間口を広げています。
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