トップページ >博物館ニュース >コラム 長沢芦雪の動物画(5)

コラム 長沢芦雪の動物画(5)

(5)和歌山県指定文化財 四睡図 長沢芦雪筆(しすいず ながさわろせつひつ)
1幅
四睡図
江戸時代 天明7年(1787) 草堂寺蔵
 草堂寺には障壁画(しょうへきが)以外に、掛軸の芦雪の作品も残されている。四睡図は、中国・唐代の僧・豊干(ぶかん)禅師、禅師の弟子となった仙人の寒山(かんざん)と拾得(じっとく)、そして虎の4者がともに眠り、禅の悟りの境地をあらわす画題である。それぞれの表情には生気が宿り、画面全体にのどかな雰囲気もただよっている。虎の毛や縞(しま)の表現技法は、「虎図襖」(草堂寺蔵)と共通している。(学芸課長 竹中康彦)

ツイートボタン
いいねボタン