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河北中学校の職場体験

11月14日(水)~16日(金)の3日間、
和歌山市立河北中学校の生徒2名が職場体験に来てくれました。
初日の朝は雨が降っており、二人とも自転車で来ていたので、
びしょ濡れでやって来ました。
初日は例の如く、博物館内を探検し、
博物館の仕事の内容、様子を見て回ってもらいました。
火縄銃   駐車場
(定番 火縄銃の重さを体感)  (駐車場の下がどうなているのか説明を聞いてます) 
午後は、これまた例のごとく、図書入力作業です。
感想を聞いたら、この仕事が一番しんどかったそうです。
二人ともパソコンは苦手のようで、一人の生徒は片手、指一本で入力してました。
また地理も苦手とのことで、どこの県で発行された本なのかを突き止めるのも、四苦八苦してました。
せめて橋本市や紀美野町など、和歌山県内の地名、
堺市や河内長野市など近くの地名は覚えておきましょうね。
図書入力
これで一日目は終了です。
二日目は、まず前日に入力した図書の整理です。
午後からは、今スポット展示で紹介している
紀州本・川中島合戦図屏風下張文書の整理、
また収蔵庫内の掃除をしてもらいました。
下張整理
収蔵庫掃除
二人とも掃除が楽しかったと言ってくれました。
文化財を長くまもっていくうえでは、掃除も大事な仕事です。
結構、掃除が楽しいといってくれる生徒が多いような気がします。
これで二日目は終了です。
三日目は、終日お客様対応をしてもらいました。
ガラス拭き  監視
(開館前にガラス拭き)     (監視をしてもらいました)
今回の生徒は「監視の仕事をしてみたい」と事前にリクエストがあったので、
館内監視の仕事を多くしてもらいました。楽しかったと言ってくれたのでなによりです。
また、お客さんに「お兄ちゃん、頑張ってるね」とか声をかけられてました。
いい思い出になったんじゃないでしょうか。
最後に3日間の感想を書いてもらいました。
感想文
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博物館の仕事は思った以上にきびしいものでした。一番たいへんだったのは、図書入録作業。
何十冊の本をうちこむのはたいへんだった。
お客さんのたいおうは、難しかった。監視とそうじはすごく楽しかった。
声をかけられた時はとまどったけど、
これからはこれ全部ふくめてがんばり、この体験学習を生かしたいと思います。
この三日間博物館で体験学習ができてよかったと思います。
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三日間、職場体験をさせてもらい、初めて仕事のしんどさを知りました。
博物館では、あまりしんどい仕事をしていないと思っていましたけど、
いろんな事をさせてもらい、どの仕事もしんどいんだなと思いました。
でも、その仕事の中にも楽しいことがあるんだなと気づきました。
ぼくは、そうじが楽しかったです。
一番しんどかったのは、パソコンを使った入力作業です。
パソコンを使えないぼくにとって一番苦しかった仕事でした。
いつか社会にでたとき、パソコンは、使えるように、
なっときたいなとすごく思いました。
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三日間ありがとうございました。
今回の生徒さんは、文化財に興味津々で、
収蔵庫内を掃除しながら目に入る文化財を見て、
また展示室内の展示品、整理していた古文書などについて、
色々と質問を積極的に投げかけてくれました。
「これは何で出来てるんですか?金属ですか?」とか。
「この機械は何ですか?」「これはいつくらいに書かれたものですか?」など。
今までの生徒さんにはなかったことです。私も楽しく一緒に仕事ができました。
一方で、二人ともパソコンは苦手のようで、
これまでのどの学校の生徒より、パソコン入力は苦戦していました。
パソコンを覚えたい、と思ってくれただけでも良い経験になったと思います。
今回は仕事だったので、しんどいこともしてもらいましたが、
次は仕事ではなく、お客様として博物館に楽しみ、遊びに来て下さい。
(学芸員 坂本亮太)
  

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