7月18日(土)から企画展「わかやま城探検」が始まっています。
今日(23日)、6回目のミュージアム・トークを行いました。15人の参加がありました。
続いて、午前10時40分から、前回と同様に和歌山城の城郭研究の第一人者である水島大二先生を講師に、和歌山城内を歩きながら、随所随所で興味深いをお話を聞かせていただきました。30人の参加がありました。
コースは、県立博物館 → 不明門跡 → 砂の丸 → 鶴ノ渓 → 二の丸 → 中御門 → 二の丸 → 御橋廊下 → 西の丸 でした。
今日のコースを、江戸時代後期に作成された和歌山城御城内惣御絵図(和歌山県立図書館蔵)と対比しながら、紹介します。
不明門跡付近の高石垣です。
新裏坂は江戸時代にはなかったので、絵図には描かれていません。
この辺りの石垣には、たくさんの「刻印」がみられます。
浅野時代は、この辺りで鶴を飼っていたといわれています。
御橋廊下は、2006年に復元されました。
二の丸には御殿が建てられ、西側に大奥がありました。
天守閣への登り口の1つ(裏坂)で、御番所前御門がありました。
野面積みの石垣が続きます。なかに窪みがあるのは、防空壕が作られた痕跡のようです。
切り込みハギと呼ばれる石垣の積み方です。ここに「一中御門」と呼ばれる門がありました。
ここに、「月見櫓」と呼ばれる建物がありました。
大奥があった場所です。ここに、昔、県立博物館がありました。
御橋廊下の内部です。
初代藩主徳川頼宣は、ここで隠居生活を送ったといわれています。
この辺りで、11代藩主徳川斉順(なりゆき)は、御庭焼(清寧軒〈せいねいけん〉)を焼かせていたようです。
西の丸の一角に、和歌山城歴史資料館が9月にオープンするようです。
企画展は9月6日までです。
ぜひ、博物館にお越しください。
(主任学芸員 前田正明)