下湯川観音堂への観音菩薩立像複製の奉納について
和歌山県立博物館では、和歌山県立和歌山工業高等学校の協力を得て、3Dプリンターを用いた文化財の精巧な複製を制作し、文化財の防犯対策を行っています。これは高齢化や人口減少などの要因により、管理や保全が困難になっている地域の寺社等にある文化財を博物館等で保管し、かつ、信仰されてきた環境も従来通り維持するための取り組みで、平成24年度から28年度までの5年間に、県内10か所の寺社に21体の複製を安置しています
このたび、4月より制作しておりました、有田川町下湯川地区の下湯川観音堂の本尊である観音菩薩立像(平安時代後期・12世紀)の複製を、下記日程にて奉納することとなりましたので、お知らせします。
現地には制作に携わった県立和歌山工業高等学校産業デザイン科の生徒と、アクリル絵の具による着色作業を行った和歌山大学教育学部美術教育専攻の学生が訪れ、新たに制作した「お身(み)代(が)わり仏像」を地区住民にお渡しします(実物は博物館寄託)。
なお、今回の奉納は、生徒・学生が地域の方々と交流を行うことで学びをより充実したものにするとともに、住民の方々が「お身代わり仏像」を身近に感じていただく機会とすることを目的としています。
下湯川観音堂観音菩薩立像(実物・画像クリックで拡大します)
日 時 平成29年7月28日(金)10:30~12:00
(交通事情等で到着時間が若干前後する可能性があります)
場 所 下湯川観音堂(有田川町下湯川577) ※駐車場は添付画像の地図をご確認ください。
参加者 有田川町下湯川地区の住民の方々・県立和歌山工業高等学校産業デザイン科の生徒及び教員
和歌山大学教育学部美術科教育専攻の学生・和歌山県立博物館職員
担当者 主査学芸員 大河内智之(当日連絡先:090-9546-6094)
※複製の作製は文化庁「平成29年度地域の核となる美術館・歴史博物館支援事業」の成果によるものです。
平成29年7月19日資料提供
担当課(室) 県立博物館
担当班・係 学芸課
担 当 者 主査学芸員 大河内
電話 073-436-8684 (学芸課)