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遺告二十五箇条(館蔵品1029)

遺告二十五箇条(館蔵品1029)
1029遺告二十五箇条(巻首) (巻首)  1029遺告二十五箇条(巻末)  (巻末)
※画像はクリックで拡大します。
【翻刻等】
・弘法大師著作研究会編『定本 弘法大師全集』第七巻(高野山大学密教文化研究所、1992年)
【内容】
空海が諸弟子等に残した遺言とされる「遺告二十五箇条」の写しです。
「遺告二十五箇条」については、館蔵品1028も参照。
この資料に奥書はありませんが、
裏に「御遺告是我宗之重書也/昭和十三年戊寅年一月 密乗末葉長谷宝秀記」とあり、
近代の真言宗の学僧である長谷宝秀の所持本であることがわかります。
1029遺告二十五箇条(裏書) (裏書)  ※クリックで画像は拡大します。
長谷宝秀は、香川県の生まれで、土宜法龍に師事し、明治31年(1898)高野山大学林を終了、
明治33年~昭和22年(1947)には真言宗連合京都大学(現在の種智院大学)教授を勤め、
後進の指導に尽力しました。
『真言宗安心全書』『慈雲尊者全集』『密教大辞典』『弘法大師伝全集』『弘法大師諸弟子全集』など、
多くの編著・監修書を残し、『長谷宝秀全集』もまとめられるなど、
古義真言宗の碩学として近代宗学を支えた人物として知られています。
この資料の本文の各所には、付箋による書き入れがあり、
長谷宝秀の研究の様子をうかがい知ることができる点も貴重です。
1029遺告二十五箇条(文中付箋) (本文中の付箋)  ※画像はクリックで拡大します。
(当館学芸員 坂本亮太)

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