和歌山県内には、全国的にみても、非常に多くの大切な文化財が残されています。和歌山県立博物館は、和歌山県の歴史を物語る文化財を、未来に伝えていくために、次のような仕事をしています。
収集 Collection
購入・寄贈・寄託などにより、資料(文化財)を集めます。収蔵庫に入れる前に、虫やカビを中に持ち込まないようにくん蒸をします。
(くん蒸庫:資料に付着した害虫やカビを除去します)
保管 Keeping
収蔵庫で、形や材質ごとに資料を区別して保管します。収蔵庫の中は、温度と湿度が常に一定になるように、コントロールされています。
(収蔵庫の中のようす)
調査 Investigation
個人の家や神社・寺院などに出かけていって、残されている文化財を調査します。寸法や材質・様式など、さまざまな項目を記録します。
(高野口町商家の調査)
研究 Research
収集した資料をくわしく分析し、その歴史的な価値を調べます。いたみのひどい資料は、専門の業者に依頼して、現状を保つように修理することがあります。
(大般若経の研究)
撮影 Photograph
資料を調査・研究する時には、写真を撮影します。撮影されたフィルムは、大切な記録として保存するほか、さまざまな印刷物などに掲載します。
(絵図を撮影しているところ)
展示 Exhibition
調査・研究の成果を広く公開するために、展示(展覧会)を行ないます。展示をする時には、資料がいたまないように、照明の明るさ・紫外線などにも注意します。
(刀剣を展示しているようす)
公開 Publication
展示をするだけでなく、図録や研究紀要・報告書などを作成して、調査・研究の成果を、各地の図書館などで多くの人が常に参考にできるようにします。
(研究紀要の編集作業)
教育 Education
見学や観賞会の時に解説を行なったりして、学校による博物館の利用に協力します。博物館実習などにより、次世代の学芸員の養成も行ないます。
(小学生への展示解説)
普及 Publicity
講演会・博物館講座・展示解説(ミュージアムトーク)などを行ないます。ホームページや博物館だよりなどで、博物館の活動を広報します。
(学芸員による博物館講座)