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コラム 江戸時代のくらしと活躍した人々(3)

【第3回】 鯨絵巻 (くじらえまき)
鯨絵巻(背美鯨)
                           1巻
                        紙本著色
               江戸時代(18?19世紀)
                 縦27.4? 横812.3?
                和歌山県立博物館蔵
さまざまな種類の鯨を描いた絵巻です。冒頭には鯨船と銛先(もりさき)が描かれ、続いて、イルカ、サメ、カジキ、マンボウなどが描かれています。熊野六鯨といわれる背美鯨(せみくじら)・鰯鯨(いわしくじら)・長須鯨(ながすくじら)・児鯨(こくじら)・真甲鯨(まっこうくじら)・座頭鯨(ざとうくじら)のうち、大型の長須鯨以外は捕鯨の対象となりました。捕獲された鯨は、鯨肉(げいにく)(塩漬)、鯨油(げいゆ)、骨粕(ほねかす)などに加工されました。この絵では、それぞれの鯨について、寸法、風味、一頭から採れる油量、外見上の特徴などが記されています。末尾の署名から、京都の商人が鯨類の仕入れに際して使用した絵巻であることもわかります。写真に挙げたのは、背美鯨の場面です。(学芸員 安永拓世)

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