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和歌山工業高校からインターンシップに来てくれました

 和歌山県立和歌山工業高校の1年生2人が、1月25日(水)から27日(金)までの3日間、インターンシップに来てくれました。
 博物館では、まず職員の朝礼から始まります。初日ということで、2人に挨拶してもらいました。通常は、1日の午前は「博物館」の話をするのですが、今日は企画展示替えの2日目、2人にはいきなり展示替え作業を手伝ってもらいました。まず、22日まで行われていた企画展「『はんこ』って何?」で使用した演示具やキャプションの運び出し、展示ボードや展示台の片付けなどです。

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 つぎに、28日から始まる企画展「江戸時代・医者のくらし」の展示にあうように、展示ボードや展示台をセッティングしてもらいました。

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 そして、収蔵庫から展示室に資料を運び出す補助をしてもらいました。午前中の最後に、使用しない展示台や展示ボードを所定の場所に片づけてくれました。無口な2人ですが、黙々と仕事をこなしてくれました。

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 午後からは、古紙回収に出す段ボールや新聞紙、いらなくなったキャプションの整理を行いました。

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 最後になりましたが、「博物館ってどんなところ?」、「これまで博物館に行ったことはある?」といった話から、博物館は意外と身近にあることを知ってもらい、そのあと、県立博物館の仕事を簡単に説明しました。そのあと、少しだけ、館内の見学をしてもらいました。

 2日目の午前中は常設展示室に置く予定のレプリカの色塗りです。一石五輪塔に彫りこまれている梵字を金文字にしたり、和歌山で焼かれた偕楽園焼のかびんの側面にデザインされた「壽」字の部分を白く塗ってくれました。プラモデルに色を塗る経験があったようで、かなり綺麗にできあがりました。

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 午前中の最後に、守衛室や中央監視室も見学し、それぞれの仕事内容を担当の人から説明してもらいました。

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 午後からは、展示ケースや展示に使うさまざまな道具を置いている展示準備室、写場、燻蒸庫などをみてもらい、最後に収蔵庫をみてもらいました。収蔵庫では、温度と湿度を一定にしながら、大切な文化財を保管していることを知ってもらいました。

 3日目のまず最初に、常設展示室の展示替えを一緒に行いました。

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 それから、博物館に送られてくる書籍の入力作業をしてもらいました。発掘報告書を中心なので、かなり長いタイトルがあり、悪戦苦闘してくれました。

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 午後からはお客さんの対応です。平日だったこともあり、お客さんは少し少なかったですが、ミュージアム・ショップでの図録販売や受付でのチケット販売など、丁寧に対応してくれました。

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 最後に、今回の体験について、2人に感想を聞いてみました。

 博物館にインターンシップにきて貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。展示台の入れ替えのとき、普段何気なく見ていた台も裏で大変なことをしているのだなと感じました。展示物をはこぶとき緊張しました。つぼのレプリカを塗装をしたときは自分は好きだったので、すごく楽しかったです。

 このインターンシップを通じて、博物館の事をより深く知る事が出来ました。元々裏方の仕事が好きなので、展示品運びや片付けなどが出来てうれしかったです。ただ、貴重品を運ぶので、落とさないように緊張しながらしました。これをきっかけにいろいろな博物館に行ってみたいと思いました。

 企画展の展示期間中に来てくれたこともあって、普段では体験できないことも体験してもらえました。また、近くに来たときは、ぜひ博物館にも立ち寄ってください。

(主任学芸員 前田正明)

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