和歌山県立博物館友の会マイミュージアムギャラリー
第2回展示 「墨で光った宝箱」
【出陳者】 横浦 那美
【展示期間】 平成19年8月4日(土)?10月19日(金)
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【資料をめぐる思い出】
「私は幼稚園の頃から高校3年生まで書道を習っていました。この書道用具とは、ランドセル以上の長いおつきあいということになります。
中学生・高校生になると、勉強が忙しくなり、しんどいと感じたこともありました。でも、教えて下さった先生ご夫妻にとてもよくしていただき、また頑張って書いた分だけ字も上達し、そして昇段したり賞をもらったりする喜びが、続けることにつながったと思います。
筆を執らなくなって何年かたちますが、これを機に久しぶりに書きたくなりました。」
【学芸員(の実習生)の一口メモ】
「書」、そして和歌山県と言えば、空海を連想される方が多いのではないでしょうか。高野山を開いた弘法大師空海は、嵯峨天皇、橘逸勢とともに三筆と称せられています。空海の生涯を描いた「弘法大師行状絵詞」には、「空海が五本の筆を同時に扱った」とか、「流水に字を書いた」など、その書にまつわる話が伝えられています。
ところで、江戸時代の寺子屋では、「読み書きそろばん」が教えられており、筆を使って字を書くことは実用の学問でした。現在は日常、筆で字を書くことはありませんが、それでも小学校や中学校では書道が教えられ、その伝統は失われていません。
毛筆で書くときには筆・紙・硯・墨が必要ですが、この道具のことを「文房四宝」といいます。書道用具はまさに「宝箱」なのです。
この展示は、平成19年度博物館実習生(上田早紀・仲江菜実・前小百合・横浦那美)の協力を得て行いました。 ポケットブック「マイミュージアムギャラリーができるまで」は彼女たちによって作って頂いたものです。
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