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平成26年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰内閣総理大臣表彰の受賞について

平成26年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰
内閣総理大臣表彰の受賞について

 和歌山県立博物館は、県内に残された豊富な文化財を後世に伝えるため、県ゆかりの文化財及び博物館資料を積極的に収集・保管・調査・展示し、その成果を広く普及する事業を行っています。そうした事業を行うにあたり、視覚に障害のある方に対して資料情報の共有化と利用の促進をいかに図っていくのかということが、公共施設としての博物館において重要な課題となっています。
 和歌山県立博物館では、こうした問題意識のもと平成22年(2010)から、和歌山県立和歌山工業高等学校と連携した3Dプリンターを活用したさわれる文化財レプリカ作りと、和歌山県立和歌山盲学校と連携した特殊な透明盛り上げ印刷によるさわって読む図録作りを、継続して行ってきました。
 さわれるレプリカとさわって読む図録は、だれもがさわって楽しみ、まただれもが内容を平易に読み解ける内容となっています。博物館にとって最も情報を届けるのが難しい、視覚に障害のある方に向けて作成したことで、あらゆる人にとって快適に博物館を利用するための博物館資料や教材とすることができました。
 こうした全国の博物館・美術館に先駆けた、最新技術を用いた博物館展示のユニバーサルデザイン化の取り組みに対して、このたび、平成26年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰の内閣総理大臣表彰(最高賞)を受けることができました(表彰対象団体:和歌山県立博物館施設活性化事業実行委員会および和歌山県立博物館)。
 また県内では文化財の盗難被害が多発していることから、さわれるレプリカ作りで培った技術を活用して、過疎地域等における寺社の文化財の複製を作製して実物のかわりに安置する、文化財の保全活動も進めているところです。
 県立博物館ではこれからも、県立和歌山工業高等学校や和歌山盲学校と連携しながら、あらゆる人々に開かれた使いやすい施設作りを進めて参りたいと思います。
※平成26年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰・表彰式のようす
 →政府インターネットテレビ「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰」表彰式
※これまでの取り組みについて(平成22年度~)
 →和歌山県立博物館における文化庁補助事業事業報告

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