和歌山県立博物館マイミュージアムギャラリー
第38回展示 「国旗をめくる」
【出 陳 者】 江川 佳奈
【展示期間】 平成26年8月10日(日)~9月28日(日)
【出陳資料】 国旗カード 現代(20世紀)
【資料をめぐる思い出】
「小学校1年生のころ、母が「こんなん買ってきたんやけど」と、この国旗カードを見せてくれました。見てもどこの国か全く分からなかったけれど、国旗の色やかたちの成り立ちを教えてもらいながら、一枚一枚、めくっていきました。
先日、久しぶりにこのカードを見つけ、母に見せたところ、小さい時、自分も父(私の祖父)から手作りの国旗カードをもらったことを教えてくれました。寡黙な父がくれた国旗カードの思い出を、母は大切にしていたのでしょう。母が私にくれたこのカードは、私の思い出でもあり、母の思い出でもあるのかもしれません。」
【学芸員(実習生)の一口メモ】
各国の国旗が存在する中で正方形のものがあります。ほとんどが長方形なのに対して、バチカン市国とスイスの二国は、どうして正方形なのでしょうか。
一説によれば、東ローマ帝国が正方形の国旗を用いていたということから、それを真似たといわれます。バチカン市国はローマ市内にあるローマ教皇が治める小国で、黄色と白色は教皇の衣服の色を表し、紋章は聖書が元になっています。そしてスイスは、バチカンの衛兵隊であるスイス傭兵が長年存在し、東ローマ帝国と深く関わりを持っていました。
東ローマ帝国
バチカン市国
スイス