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第41回マイミュージアムギャラリー「私を癒す「木の国」の風景」

和歌山県立博物館マイミュージアムギャラリー
第41回展示 「私を癒す「木の国」の風景」
【出 陳 者】 野口 侑愛 (小学校4年生)
【展示期間】 平成27年12月5日(土)~1月31日(日)
【出陳資料】 田舎の風景(模型)  現代(21世紀)
【資料をめぐる思い出】
「私の家のまわりには田圃(たんぼ)が多く、少し先には大日山が見えます。そうした自然の風景が好きで、家族で出かけたときも、山や川の風景をお母さんのスマホを借りて、写真に撮っています。季節ごとに景色が変わっていくのも好きです。渋いなあって言われますが、私の心を癒してくれるのです。今年の夏休み、宿題の自由工作で、田舎の風景を作りました。蜜柑の木がある山、川とそこにかかる橋、泳ぐ人、神社の鳥居、そして広がる田圃(たんぼ)を、工夫して作りました。友だちが、すごいと言ってくれました。こうした風景を守るために、和歌山の山や川を残していくことが大切だと思います。」
田舎の風景(模型)
田舎の風景(模型) 〈画像クリックで拡大します〉
【学芸員の一口メモ】
  紀伊半島に位置する和歌山県は、北を和泉山脈、東を紀和果無山脈で区切られ、県域の大半が紀伊山地の山々で占められています。紀北地方には奈良県を水源とする紀の川が流れ、半島沿岸に黒潮の流れる紀南地方は日本有数の多雨地域であり、那智滝のように、水の流れを神とみなす信仰も生まれています。
 和歌山県の昔の国名である紀伊国は、和銅6年(713)までは「木国」と表記されました。関西弁で読めば「きぃ」の国ですね。山深く、そして水の豊富な和歌山県は、昔から樹木が生い茂った土地であり、『日本書紀』にも、紀伊国には神様がさまざまな木の種を持って天から降ってきた、という神話が語られています。山や川、そして茂る木々の連なりは、木の国・和歌山県を象徴する、最も大切な風景といえるのではないでしょうか。(主査学芸員 大河内智之)

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