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緊急アピール・文化財の盗難多発中!注目資料(1)

【熊野古道のシンボル牛馬童子像の切断された頭部】 
牛馬童子頭部
切断し盗まれた牛馬童子像頭部。平成22年8月、発見された。発見後、初公開。
 牛馬童子像は、頭巾をかぶった高位の修験者が、牛と馬に同時にまたがった像で、花山法皇の熊野詣での姿をかたどったものと伝承されています。熊野古道・中辺路の途中、近露という集落の少し手前、箸折峠の路傍に安置されています。この像に隣接して安置される役行者像に明治24年(1891年)の銘があり、この像も同じごろに造られたとみられます。
 その素朴で愛らしい風貌から、世界遺産・熊野古道を歩く人々の人気を集め古道のシンボル的存在となっています。
牛馬童子破壊前 牛馬童子破壊後
頭部切断前(左)と切断後(右)の牛馬童子像
 平成20年6月18日、この像の頭部が切断され失われていることが判明し、ただちに田辺市を主体とした牛馬童子頭部の捜索が行われました。しかし頭部は見つからなかったため、和歌山県立博物館が以前に作成していたレプリカの原型から型取りを行い、同じ種類の石材を用いて復元、設置されました。
 その後、平成22年8月16日、現場から約11?離れた田辺市鮎川のバス停のベンチに、この頭部が置かれているのを地元の中学生が発見しました。
 こうした文化財を、常に監視したり隔離することは不可能です。これら文化財が、未来へ伝えるべき人類共通の財産であることを共通認識としていくための活動を繰り返し展開していく必要があるでしょう。
 今回、「負の遺産」として、発見された牛馬童子像頭部を初公開いたします。
・企画展「「文化財」の基礎知識―緊急アピール・文化財の盗難多発中!」(11月13日?平成23年1月10日)
→和歌山県立博物館ウェブサイト

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