和歌山市立高積中学校の2年生2人が、
11月16日(水)から17日(木)での2日間、職場体験学習に来てくれました。
初日は、まず職員の朝礼から始まりました。
それから「博物館」の話です。
「博物館ってどんなところ?」、「これまで博物館に行ったことはある?」
といった話から、博物館は意外と身近にあることを知ってもらい、
県立博物館の仕事を簡単に説明しました。
その後、館内の見学をしました。
まずは、屋内展示や展示室です。ここは来館者の方も来られます。
次に展示ケースや展示に使うさまざまな道具を置いている展示準備室、
写場、燻蒸庫、収蔵庫をみてもらいました。
収蔵庫では、温度と湿度一定にしながら、
大切な文化財を保管していることを知ってもらいました。
最後に、守衛室や中央監視室も見学し、
それぞれの仕事内容を担当の人から説明してもらいました。
午後からは、博物館に送られてくる書籍の入力作業です。
発掘報告書が多かったので、書名が長く、悪戦苦闘していましたが、
がんばってくれました。
2日目。最初の仕事は、窓ふきです。お客さんが入館するまでに済まします。
それから、初日に入力してもらった書籍を都道府県別に所定の場所に並べる作業です。
2人とも地名が得意のようでスムーズにいきました。
つぎに、他館から来ているポスターの入れかえを行ってもらいました。
ポスターの量から、この時期、全国の博物館や美術館でたくさんの展覧会が、
行われていることを知ってもらえたのではないでしょうか。
午後からはお客さんの対応をしてもらいました。
平日だったこともあり、お客さんは少し少なかったですが、
ミュージアム・ショップでの図録販売や受付でのチケット販売など、
丁寧に対応してくれました。
最後にクイズに挑戦です。結構、時間をかけて答えてくれました。
最後に、今回の職場体験について、2人に感想を聞いてみました。
職場体験をして、博物館は展じをするだけではなく、
裏でいろいろな仕事をしている事にびっくりしました。
展じ品を傷つけないように、温度としつどを一定にしたり、
もし、火事が起きた時も、展じ品を水びたしにしないために
ハロンガスを使って消火したり、
僕たちが見るためにこんな努力があるんだと思いました。
職場体験で一番しんどかったのが、図書の入力作業です。
五冊くらいしか打ててないのにかなりつかれました。
火なわじゅうを持てた時はうれしかったです。
昔の人はこんな重い物をずっと持ちながら戦いをしていたなんてすごいと思いました。
職場体験の2日間、しんどかったけど楽しかったです。
2日間しか博物館での仕事ができなかったけど、
普通一般では入れないところへ入ったり、僕のまったく知らなかった仕事をさせてもらったりして、
とてもいいけいけんができて良かったと思いました。
図書資料の入力作業やポスターのはりかえなどの仕事があることを初めて知ったり、
倉庫や収蔵庫の中を見せてもらったり、
火縄銃を持たせてもらったりと博物館での仕事は驚きの連続でした。
また、受付やショップ、監視など僕の知っていた仕事も、
やってみると自分が思っていた以上に楽しかったです。
ここでの仕事は意外と疲れたりしましたが、
楽しかったこともたくさんあったので、博物館で職場体験ができて良かったです。
図書整理の合間に、他館からきた図録で自分が気に入ったものを一冊選んでもらいました。
また、近くに来たときは、ぜひ博物館にも立ち寄ってください。
(主任学芸員 前田正明)