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展示替えをしました

11月15日(火)から、ごく一部ではありますが、展示替えをしました。
文覚上人像(紙本)
(文覚上人像 神護寺蔵)
この文覚上人像は、よく知られている重要文化財の文覚上人像(神護寺蔵)と異なります。
①絹ではなく、15枚を貼り継いだ紙に描かれています。
②目尻、額の皺が少なく描かれています。
③顔の部分のみ別の紙に描かれ、顔と首の輪郭線で切り取って貼り付けられています。
②の特徴は、高山寺(京都市)に所蔵される文覚上人像と似ています。
そのため文覚上人像には二つの系統があったことが分かりました。
また、③の特徴からこの文覚上人像は下絵の可能性があります。
このようにこれまであまり知られていなかった文覚上人像ですので、
この機会に一度じっくりと御覧いただければと思います。
なお、文覚上人の活動については、
11月23日(水・祝) 13:30~15:00
伊東史朗館長により「文覚上人と神護寺・東寺の復興」

と題する講演をしていただきます。
神護寺の十二神将像の最新調査成果などもお話しいただく予定です。
文覚上人の活動や、神護寺・東寺といった
平安・鎌倉期における京都の寺院の仏像について
興味深い話が聞けるまたとない機会です。
是非、ご参加いただけましたらと思います。
(学芸員 坂本亮太)

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