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4日に博物館講座を行いました

 4日(金・祝)、「先人たちが残してくれた災害の記憶」というテーマで、博物館講座を行いました。
 博物館講座はこんな感じです。
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 今回、このテーマで展覧会を行うきっかけになったのは、昨年9月に和歌山県南部を襲った台風12号の豪雨に伴う水害でした。講座では、まず今回の展覧会で、お伝えしたいことを2点あげさせていただきました。
①台風12号の豪雨に伴う水害に際して行われた文化財のレスキュー活動(和歌山大学や民間のボランティア団体)を紹介させていただくなかで、地域の人々が日常の生活のなかで記録し、残してきた地域の歴史を物語る貴重な文化財を、これから起こりうるであろう災害からどのようにして守っていけばよいのか、を皆さんとともに考えていきたい。
②地域に残された文化財から、過去に経験した災害を振り返り、先人たちがどのようにして、「災害の記憶」を伝えようとしたのか、その取り組みを紹介させていただくなかで、過去の災害を単なる記録にとどめず、「災害の記憶」として積極的に継承していくことが、災害から命や文化財を守っていくことつながっていくのではないでしょうか。
 具体的には、津波警告板(日神社蔵)、安政大地震・津波に関する記録を通して、それぞれの地域のなかで生きた人々は、どのような思いで、後世の私たちに「災害の記憶」を伝えようとしたのか。また、各地に残された災害記念碑を埋もれさせることなく、もう一度見直していく必要があるのではないか、などについてお話させていただきました。
 また、近年頻繁に起こる水害については、明治22年大水害におけるデ・レーケと榎本全部という2人の先人の事績を紹介させていただきました。
 最後に、昨年9月の台風12号水害で和歌山県内で行われた文化財のレスキュー活動の概要を紹介し、多くの人々の努力によって救出され、今回展示させていただいている地籍図、仏像、「思い出品」についても、お話しさせていただました。ご参加いただいた方々、本当にありがとうございました。
 13(日)に、下記の講演会を行います。
  5月13日(日)13時30分~15時 近代美術館2階ホール(博物館となり)
  「水損・汚損資料の応急処置~「史料の救命士」ボランティアへのお誘い~」
   松下正和氏(歴史資料ネットワーク副代表・近大姫路大学教育学部講師)
 ワークショップを行う関係で、事前の申し込みをお願いしています。まだ定員には余裕がありますので、ご興味のある方、ぜひお申し込みのうえ、お越しください。
 講座終了後、おおむね15時15分ごろから、ミュージ・アムトーク(展示解説)を行います。
(主任学芸員 前田正明)
→和歌山県立博物館ウェブサイト

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