平成21年10月10日(土)、特別展「熊野三山の至宝」の記念講演会「熊野参詣路の図像表現」を、岡山県・就実大学教授川崎剛志さんを講師にお迎えして開催いたしました。
川崎さんは国文学をご専門とされ、中でも、熊野や大峰など修験にかかわる縁起研究についての第一人者。縁起がいかに作られ用いられたのか、その社会的な文脈を立体的にとらえていく研究手法に定評があり、現在は室町時代における修験道の儀礼再興と文化興隆についてご研究を進めておられます。ご講演では描かれた縁起ともいうべき熊野曼荼羅を読み解く視線を、縁起研究の膨大な蓄積をもとにお話し頂きました。
講演会の後には、展示解説も行いました。ご参加頂きましたみなさま、ありがとうございました。(学芸員 大河内智之)
→世界遺産登録5周年記念特別展 熊野三山の至宝―熊野信仰の祈りのかたち―
→熊野三山の至宝展あれこれ
→和歌山県立博物館ウェブサイト