平成25年10月29日~31日の3日間、和歌山市立有功中学校の生徒2名を、職場体験学習として受け入れました。
初日は朝礼の後、展示室の見学、収蔵庫などバックヤードの見学を行い、午後からは、収蔵している仮面の寸法を測ってもらいました。手を洗って、資料を傷つけるようなものは身につけず、仮面の構造と持つ場所、表面の様子など、きっちりとレクチャーして、採寸。最初は慎重に、2人で1つづつを、ゆっくり計測してもらいました。
2日目も午前中は仮面採寸の続き。作業の流れも分かってきて、仮面のおもしろさなども話ながら、順調に作業を進めました。午後からはミュージアムグッズとして、缶バッチとマグネットを作製してもらいました。
3日目は、展示室内のガラス清掃の後、資料の写真撮影の補助をしてもらいました。赤外線での撮影では、目に見えない光が、カメラのモニターには写っていることに、驚いていました。午後からは、受付、ミュージアムショップ、展示室監視業務を体験。ちょうど生徒さんのお母さんとおばあさんが来館してくれて、ばっちり働いている姿を見てもらいました。担当の先生も、3日間とも(2日目は午前も午後も)お越しになってくれました。
受け入れた生徒さんから、次のような感想をいただきましたので、ご紹介します。
「県立博物館では、普段では、絶対に入れないであろう収蔵庫に入れてもらい、日本刀、火縄銃を持たせてもらうなど、貴重な体験をさせてもらい、人に自慢できることが一つ増えました。
収蔵庫では、仮面の寸法を計らせていただき、腰が痛くなりとても大変でした。しかし職員のみなさんは、腰が痛いなどとは一切言わず、もくもくとやっていました。ぼくは表面的な博物館や美術館しか見たことがなかったので、裏ではこういう地道な作業をして、僕たちに珍しいものを見せてくれているのだなあと思いました。そう思うとなんだかうれしくなってきてとても楽しく3日間体験できました。
3日間の中で感動や不思議、そして楽しみなどを感じながら、もう少しいたい、充実した3日間でした。」
「県立博物館に職場体験にきていろいろなことを学びました。例えば収蔵庫ごとに湿度が違ったり、赤外線で見えにくくなった文字を読み取ったり、マグネットなどを手作りで作っていたりしていたので、とても驚いたし、勉強になりました。
それに、実際のお客様をあいてに仕事をするのは、すごく緊張したけど、終わった後の達成感があって楽しかったです。こんな、貴重な体験をさせていただきありがとうございました。」
また遊びに来てね-!(主査学芸員 大河内智之)