
2025年 3月15日(土)~ 4月20日(日)
和歌山県立博物館では、3月15日(土)から4月20日(日)までの会期で、企画展「“写(うつす)”―紀州のやきものを巡るまなざし―」を開催します。19世紀の紀州ゆかりの多様なやきものを、何かを「写す」という営みに注目してご紹介します。やきものをテーマとした展示は、当館では約7年ぶり。展示資料は全45件61点です。
みどころ1 |

【写真1】 偕楽園焼(かいらくえんやき) 交趾写寿字文花入(こうちうつしじゅのじもんはないれ) (和歌山県立博物館蔵)
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【写真2】南紀男山焼(なんきおとこやまやき) 偕楽園画製(かいらくえんがせい) 色絵桜花図皿(いろえおうかずさら) (和歌山県立博物館蔵)
徳川治宝(とくがわはるとみ)ゆかり、中国風のやきものの美
紀伊藩10代藩主徳川治宝は、自身の別邸などに京(京都)から陶工(とうこう)を呼び寄せ、最先端の技術で、当時憧(あこが)れの的であった中国風のやきものを写した製品を作ります。鮮やかな青や紫で彩られた交趾写(こうちうつし)の製品【写真1】、絵画のようなグラデーションの美しい、中国・清(しん)時代のやきものを写した製品【写真2】など、治宝や彼の招いた京の陶工とゆかりの深い、中国風のやきものをご紹介します。
みどころ2 |
変幻自在、瑞芝焼(ずいしやき)の技
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【写真4】瑞芝焼(ずいしやき) 織部写大根鼠図銚子(おりべうつしだいこんねずみずちょうし) (和歌山県立博物館蔵)
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【写真3】瑞芝焼(ずいしやき) 安南写草花文土瓶(あんなんうつしそうかもんどびん) (和歌山県立博物館蔵)
瑞芝焼は、美しい仕上げの青磁(せいじ)を作ったことで知られます。その一方で、中国や朝鮮、ヨーロッパ、東南アジア、国内の窯(かま)に至るまで、様々なやきものの写しも作りました。例えば、【写真3】は東南アジアで作られた安南焼(あんなんやき)と呼ばれるやきものを、【写真4】は美濃(みの)(岐阜県)で作られた織部焼(おりべやき)を、それぞれ写しています。青磁の優品に加えて、色とりどり、多彩な表情をみせる瑞芝焼の製品をご覧いただきます。
みどころ3 |
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【写真6】南紀男山焼(なんきおとこやまやき) 交趾写草花文花入(こうちうつしそうかもんはないれ)(和歌山県立博物館蔵)
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【写真5】南紀男山焼(なんきおとこやまやき) 染付玉津春暁図花入(そめつけたまつしゅんぎょうずはないれ) (和歌山県立博物館蔵)
南紀男山焼(なんきおとこやまやき)の陶工(とうこう)のまなざし
南紀男山焼は、紀州で最大規模の登窯(のぼりがま)を有し、大量のやきものを製作しました。この企画展では、紀州ならではの資料といえる、地元の名所を描いた器【写真5】、偕楽園焼(かいらくえんやき)の交趾写(こうちうつし)製品をさらに写した器【写真6】などについて、製作のアイデアの詰まった陶工の下絵帖(したえちょう)【写真7】とともにご紹介します。やきものの製品や版本、実際の景色など、さまざまなものを見て写し、やきものに取り入れる陶工のまなざしに触れていただければと思います。
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【写真7】下絵帖(したえちょう) 光川亭仙馬筆(こうせんていせんばひつ) (和歌山県立博物館蔵)
展覧会情報
会場 | 和歌山県立博物館 1階企画展示室 |
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会期 | 2025年 3月15日(土)~ 4月20日(日) |
開館時間 | 9:30〜17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日 |
観覧料 | 《3月15日(土)~3月30日(日)》---------- 一般280円(230円) 大学生170円(140円) *()内は20人以上の団体料金。 *高校生以下、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方、 および県内に在学中の外国人留学生は無料。 《4月1日(火)~4月20日(日)》----------- 一般310円(250円) 大学生190円(150円) *()内は20人以上の団体料金。 *高校生以下、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方は無料。 *毎月第1日曜日は無料(会期中では、4月6日) |
主催 | 和歌山県立博物館 |
関連事業
◇ミュージアム・トーク(展示解説)
3月20日(木・祝)、4月12日(土)
※いずれも 午後1時30分~2時30分/当館企画展示室
