バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰
内閣総理大臣表彰受賞記念展示
さわれるレプリカとさわって読む図録
―博物館展示のユニバーサルデザイン―
【平成26年12月19日(金)~平成27年2月22日(日)】
和歌山県立博物館は、県内に残された豊富な文化財を後世に伝えるため、県ゆかりの文化財及び博物館資料を積極的に収集・保管・調査・展示し、その成果を広く普及する事業を行っています。そうした事業を行うにあたり、視覚に障害のある方に対して資料情報の共有化と利用の促進をいかに図っていくのかということが、公共施設としての博物館において重要な課題となっています。
和歌山県立博物館では、こうした問題意識のもと平成22年(2010)から、和歌山県立和歌山工業高等学校と連携した3Dプリンターを活用したさわれる文化財レプリカ作りと、和歌山県立和歌山盲学校と連携した特殊な透明盛り上げ印刷によるさわって読む図録作りを、継続して行ってきました。
さわれるレプリカとさわって読む図録は、だれもがさわって楽しみ、まただれもが内容を平易に読み解ける内容となっています。博物館にとって最も情報を届けるのが難しい、視覚に障害のある方に向けて作成したことで、あらゆる人にとって快適に博物館を利用するための博物館資料や教材とすることができました。
こうした全国の博物館・美術館に先駆けた、博物館展示のユニバーサルデザイン化の取り組みが、このたび、平成26年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰の、内閣総理大臣表彰を受賞しました(受賞対象団体:和歌山県立博物館施設活性化事業実行委員会・和歌山県立博物館)。この機会に県立博物館エントランスホールにおいて、これまでに行ってきたさわれるレプリカとさわって読む図録の制作の歩みをご紹介し、その意義を広くお伝えすることといたします。
主 催 和歌山県立博物館
会 期 平成26年12月19日(金)~平成27年2月22日(日)
会 場 和歌山県立博物館エントランスホール
開館時間 午前9時30分~午後5時
休 館 日 毎週月曜日(ただし1月12日は開館、翌日休館)、年末年始(12/29~1/3)
入 館 料 無料(ただし常設展・企画展をご利用の場合は有料)
※平成26年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰・表彰式のようす
→政府インターネットテレビ「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰」表彰式
◎ 出陳資料一覧
平成22年度作成資料
さわれるレプリカ
登髭(和歌祭仮面群面掛行列所用品のうち、紀州東照宮所蔵)
空吹(和歌祭仮面群面掛行列所用品のうち、紀州東照宮所蔵)
若い女(和歌祭仮面群面掛行列所用品のうち、紀州東照宮所蔵)
猿(和歌祭仮面群面掛行列所用品のうち、紀州東照宮所蔵)
笑尉(和歌祭仮面群面掛行列所用品のうち、紀州東照宮所蔵)
さわって読む図録
『仮面の世界へご招待―さわって学ぶ和歌祭―』
平成23年度作成資料
さわれるレプリカ
袈裟襷文銅鐸(太田・黒田遺跡出土、和歌山市教育委員会所蔵)
鳥形埴輪(大日山35号墳出土、和歌山県教育委員会所蔵)
蓮華文軒丸瓦(上野廃寺・西国分廃寺出土、和歌山県教育委員会所蔵)
大日如来坐像(那智経塚出土、原資料は那智山青岸渡寺所蔵)
一石五輪塔(根来寺坊院跡出土、和歌山県教育委員会所蔵)
偕楽園焼交趾写二彩寿字文花生(和歌山県立博物館所蔵)
牛馬童子像(田辺市教育委員会管理)
さわって読む図録
『きのくにの祈り―さわって学ぶ祈りのかたち―』
平成24年度作成資料
さわれるレプリカ
滝尻金剛童子立像(滝尻王子宮十郷神社所蔵)
菩薩形坐像(林ヶ峰観音寺所蔵)
役行者及前後鬼像(中津川行者堂所蔵)
牛馬童子像・牛馬童子像頭部(田辺市教育委員会管理)
不動明王像脚部(中津川行者堂所蔵)
さわって読む図録
『未来へ伝えよう私たちの歴史―文化財を守るために―』
平成25年度作成資料
さわれるレプリカ
女神坐像・男神坐像・童子形神坐像(三谷薬師堂所蔵)
賢徳(和歌祭仮面群面掛行列所用品のうち、紀州東照宮所蔵)
さわって読む図録
『文化財の魅力発見!-歴史を守り伝える-』
平成26年度作成資料
さわれるレプリカ
僧形神坐像・童子形神坐像(安楽寺所蔵)
※さわれるレプリカの所蔵者名は全て原資料のものです。