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ロビー展 さわって学ぶわかやまの歴史 ―さわれるレプリカとさわって読む図録―

ロビー展
さわって学ぶわかやまの歴史
―さわれるレプリカとさわって読む図録―

 和歌山県立博物館は、県内に伝わった豊富な文化財を後世に伝えるため、県ゆかりの文化財を積極的に収集・保管・調査・展示し、その成果を広く普及する事業を行っています。そうした中で、視覚に障害がある方の博物館利用に際しては、合理的配慮のもと、正確に情報を提供するため、最新の技術を活用して、さまざまなさわれる資料を用意しています。
 3Dプリンターを活用したさわれる文化財レプリカは、県立和歌山工業高等学校・和歌山大学教育学部と連携して制作し、特殊な透明盛り上げ印刷によるさわって読む図録は県立和歌山盲学校と連携して制作しています。従来の博物館では情報を届けることが難しかった、視覚に障害がある方への支援ツールとして制作することで、だれもが自由にさわり、感覚的に情報を入手し、楽しく分かりやすい資料を作り上げることができました。こうした全国の博物館・美術館に先駆けた博物館展示のユニバーサルデザイン化の取り組みに対しては、平成26年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰において、内閣総理大臣表彰が授与されています。
 紀の国わかやま文化祭2021の特別連携事業として、そして現在開催中の特別展「きのくにの名宝」の連携展示として、このさわれる文化財レプリカと、さわってむ図録を紹介し、視覚に障害がある方の博物館利用の促進とともに、博物館展示のユニバーサルデザイン化を進める和歌山県の最先端の取り組みをご紹介します。
 主  催 和歌山県立博物館
 会  期 令和3年(2021)10月30日(土)~11月23日(火・祝)
 会  場 和歌山県立博物館エントランスホール
 開館時間 午前9時30分~午後5時
 休 館 日 毎週月曜日(ただしふるさと誕生日の11月22日(月)は開館)
 入 館 料 無料(ただし開催中の特別展の観覧に際しては入館料が必要です)
展示内容
①さわって学ぶ 仏像の基礎知識
薬師如来坐像 原資料は平安時代、薬師寺(紀の川市)蔵
釈迦如来坐像 原資料は南北朝時代・貞和3年(1346)、海雲寺(海南市)蔵
菩薩形坐像 原資料は平安時代、林ヶ峰観音寺(紀の川市)蔵
滝尻金剛童子立像 原資料は平安時代、滝尻王子宮十郷神社(田辺市)蔵
愛染明王立像 原資料は江戸時代、円福寺(紀の川市)蔵
阿弥陀如来坐像 原資料は平安時代、花坂観音堂(高野町)蔵
仏頭 原資料は平安時代、横谷区茶所(紀の川市)蔵
②さわって学ぶ 神像の基礎知識
高野明神立像 原資料は平安時代、槙尾山明神社(九度山町)蔵
白鬚明神坐像 原資料は平安時代、槙尾山明神社(九度山町)蔵
女神坐像 原資料は平安時代、三谷薬師堂(かつらぎ町)蔵
丹生明神坐像 原資料は鎌倉時代、三谷薬師堂(かつらぎ町)蔵
僧形神坐像 原資料は南北朝時代・正平11年(1356)、安楽寺(日高川町)蔵
童子形神坐像 原資料は南北朝時代・正平11年(1356)、安楽寺(日高川町)蔵
権大明神立像 原資料は江戸時代、大国主神社(紀の川市)蔵
③手で見る、手で知る、和歌山の歴史―さわって読む図録―
『仮面の世界へご招待-さわって学ぶ和歌祭-』(2011年1月発行)
『きのくにの祈り-さわって学ぶ祈りのかたち-』(2012年3月発行)
『未来へ伝える私たちの歴史-文化財を守るために-』(2013年3月発行)
『文化財の魅力発見!-歴史を守り伝える-』(2014年3月発行)
『世界遺産・高野山の歴史-弘法大師と密教の聖地-』(2015年3月発行)
『絵でたどる熊野信仰の歴史』(2016年3月発行)
『さわって学ぶ 仏像の基礎知識』(2017年3月発行)
『道成寺縁起―絵巻でたどる物語―』(2018年3月発行)
『さわって読み解く 那智参詣曼荼羅』(2019年3月発行)
『さわって学ぶ 神像の基礎知識』(2020年3月発行)
『粉河寺縁起―手で読む神秘の物語―』(2021年3月発行)
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