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和歌山県立和歌山工業高等学校インターンシップの受け入れ

 平成26年1月22日から24日までの3日間、和歌山県立和歌山工業高等学校の生徒を、インターンシップで受け入れました。
 受け入れた生徒さんは、中学校の時にも、博物館に職場体験で来てくれましたので、今回は実践的な仕事を、しっかり手伝ってもらいました。
 初日は朝礼の後、ちょうど終了した企画展の撤去作業の手伝い。200面の仮面を、収蔵庫に収めていく作業です。最初に仮面の取り扱い方をしっかりとレクチャーして、展示室と収蔵庫を往復して専用の箪笥に収めていきます。大量の仮面なので、何度も何度も往復し、あわてずさわがず移動させていきます。最後の仮面が箪笥にぴったりおさまると、「おぉ」と感心してくれました。
 2日目は、やはり終了したスポット展示の撤去の手伝い。仮面23面を収蔵庫に運び、展示資材も撤去し、またキャプションを貼っていたガラス面に残ったテープなどを除去。午後からは資料調査の手伝い。絵馬や刀、和綴じの本など、調書を書いて、寸法を計って、写真撮影をしてもらいました。
 最終日は、マイミュージアムギャラリーの作製と展示。事前に展示を作ってもらうことを伝えており、思い出の品として、おじいさんからもらった懐中時計を持ってきてもらいました。懐中時計にまつわる思い出を聞き、「思い出パネル」にまとめ、あわせて時計について調べ物をして「学芸員(インターン生)の一口メモ」も作製。きれいに写真をとって、Web上に掲載し、展示用キャプションも作製し、実際の展示作業。朝までは、影も形もなかった展示が、立派にできあがりました。
マイミュージアムギャラリー「引き継がれた懐中時計」
受け入れた生徒さんから、3日間の経験について、次のような感想をいただきました。
「前にも中学生の時、博物館に来ていろいろ仕事をさせてもらいました。前の仕事は今年よりもまだまだ簡単な方です。前は本の整理やポスターの片付けをやって3日間を終えたけど、今回の仕事は前より難しくてハードです。仮面は200個を超えるぐらいありました。仮面の中でも軽い、重い、変わった仮面、面白い仮面などありました。それらを1個1個戻すのに何回も往復しました。2日目はいろいろな片付け、資料調査をしました。昔の物をみて興奮しました。赤外線用のカメラで肉眼では見えない絵が見られるなんて、初めて知りました。そして3日目のマイミュージアムギャラリーでは、前の打ち合わせでも聞いたのでその時は驚いたけど、できた時は自分の思い出ができたことで、胸がいっぱいでした。本当にこの3日間、すばらしい体験ができたと思いました。」
(主査学芸員 大河内智之)

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