
今日は、2回目のミュージアムトーク(展示解説)を行いました。
今日は子どもたちを中心に15人ほど集まってくれました。
トークの最初に、和歌山城の殿様は誰か知っていますか?、と問いかけたところ、
「徳川さん」という答えがすぐ返ってきました。
じゃあ、「徳川さん」だけかな?ということで、
実は徳川氏が藩主になる前に、「浅野氏」がいて、その前に「桑山氏」がいることを、
城内の発掘調査ででてきた瓦の家紋からお話しをしました。
コラム(お城の話)にも書いていますので、ご覧下さい。
展示資料で子どもたちが注目してくれるのは、「天保年代物売集」のようです。
ここでは、大人も子どもも、くぎ付けになってくれます。
今回も最後に、絵巻(複製)をさわってもらいました。
最初はみんな戸惑っていましたが、
お父さんに手伝ってもらう人、友だち同士で相談しながら広げる人、
人それぞれですが、巻物というものを実感してもらえたのがよかったと思います。
展示の作品の一つを紹介しましょう。
桔梗紋軒丸瓦(ききょうもんのきまるがわら) 一点
1585年(天正13年)~1600年(慶長5年) 和歌山市教育委員会蔵
軒丸瓦とは本瓦葺(ほんがわらぶき)の屋根の軒先に用いる丸瓦で、
この軒丸瓦は天守下の丸と本丸(徳川時代の呼称)の間に位置する
御天守(ごてんしゅ)一の門櫓台(やぐらだい)から出土しました。
軒丸瓦の中央にある桔梗紋の花弁は1枚ずつ分離され、
花弁中央には突起が表現されています。
天正13年豊臣秀吉は、弟の秀長に築城を命じましたが、
秀長は大和郡山(やまとこおりやま)を居城としたため、
家臣である桑山重晴(しげはる)が和歌山城代を務めました。
桔梗紋は、桑山氏の家紋です。
和歌山城天守閣の入場料は、土曜日に限って、小中学生は無料です。
また、8月31日(水)までナイター営業が行われています。
入場券発売終了は19時30分まで、閉門は20時です。
詳しくは和歌山城天守閣(073-422-8979)までお問い合わせください。
博物館で展示をみた後、天守閣に登って、現在の城下町の様子をみてはいかがですか。
次回のミュージアムトークは、8月7日(日)の13時30分から行います。
(主任学芸員 前田正明)
→お城の話
→和歌山城と城下町に住む人々
→和歌山県立博物館のウェブサイト