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急行大和号のサボ-和歌山と東京を結ぶ寝台列車-

和歌山県立博物館友の会マイミュージアムギャラリー
第25回展示 「急行大和号のサボ-和歌山と東京を結ぶ寝台列車-」
【出 陳 者】 松山 義一
【展示期間】 平成23年6月21日(火)~8月6日(土)
【出陳資料】 サボ(昭和時代)
サボ(寝台特急大和号)
【資料をめぐる思い出】
「これは、寝台列車の急行大和号のサボ(列車行先標)です。片面に「東京行」、もう片面に「和歌山市行」とあります。
 大和号は和歌山と東京を結ぶ寝台列車で、和歌山市駅を発着駅とし、王寺駅で湊町駅(現・難波駅)からの大和号と接続し、名古屋駅を経由しました。
 国鉄職員として和歌山駅(現・紀和駅)に勤めていた頃、その車両編成をここで行っていました。車内の座席は三段ベッドに変わり、給水などを施して、夕方六時ごろ出発していきました。和歌山と東京をつなぐ列車があったことを、覚えておいてほしいと思います。」
【学芸員の一口メモ】

サボ《名》(英sideboardの略) 客車の側面に下げて列車の行先や列車名を示す行先標。また、機関車の前部や列車の後尾につけるものをもいう。(日本国語大辞典より)

  列車の行先標であるサボは、サイドボード、あるいはサインボードの略とされます。
 このサボは琺瑯(ほうろう)引きの鉄板製で、車両側面の取り付け部分に吊り下げられました。幅60㎝、重さ1.4㎏で重量感があり、例えば8両編成の列車の場合、合計16枚のサボが必要となりますが、重くて取り扱いが大変でした。また大量のサボの管理・運用も複雑であったようです。
 電光掲示方式の行先表示器が主流の現在でも、キハ40系など国鉄時代から使用されている列車ではサボが用いられています。
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