トップページ >博物館ニュース >桑山玉洲(くわやまぎょくしゅう)が所蔵していた伊孚九(いふきゅう)の画帖を全画面紹介

桑山玉洲(くわやまぎょくしゅう)が所蔵していた伊孚九(いふきゅう)の画帖を全画面紹介

今回は、ハンコに直接関係した内容ではありませんが、「ハンコって何?」展で展示している資料のなかに、桑山玉洲の所蔵印が押されている伊孚九(いふきゅう)という中国人画家が描いた画帖があります。
この画帖については、以前、この博物館ニュースのコラム「桑山玉洲のハンコと、玉洲旧蔵の中国絵画」でもご紹介しましたが、この画帖はアルバム状になっていることから、展示では全ての画面をお見せすることができません。
先日、ある来館者の方から、「全部の画面が見たい」というご意見をいただきましたので、この博物館ニュースの場で、ご紹介することといたしました。
ご参照ください。
山水図扇面画帖 伊孚九筆 個人蔵
(さんすいずせんめんがじょう いふきゅうひつ こじんぞう)
山水図扇面画帖 伊孚九筆 表紙 個人蔵(小) 表紙
山水図扇面画帖 伊孚九筆 表紙見返し 個人蔵(小) 見返し
山水図扇面画帖 伊孚九筆 題字 個人蔵(小) 題字(だいじ)
山水図扇面画帖 伊孚九筆 第1面 個人蔵(小) 第1面
山水図扇面画帖 伊孚九筆 第2面 個人蔵(小) 第2面
山水図扇面画帖 伊孚九筆 第3面 個人蔵(小) 第3面
山水図扇面画帖 伊孚九筆 第4面 個人蔵(小) 第4面
山水図扇面画帖 伊孚九筆 第5面 個人蔵(小) 第5面
山水図扇面画帖 伊孚九筆 第6面 個人蔵(小) 第6面
山水図扇面画帖 伊孚九筆 第7面 個人蔵(小) 第7面
山水図扇面画帖 伊孚九筆 第8面 個人蔵(小) 第8面
山水図扇面画帖 伊孚九筆 跋文 個人蔵(小) 跋文(ばつぶん)
山水図扇面画帖 伊孚九筆 裏表紙 個人蔵(小) 裏表紙
このうち、展示しているのは、第8面です。
各面とも画像をクリックすると拡大しますので、ご興味のある方は、拡大してご覧ください。
表紙の題簽(だいせん)の下部には、「桑山氏図書記(くわやましとしょき)」(陽文長方印(ようぶんちょうほういん))という所蔵印が押されていますし、見返しの右下には、「明光浦桑嗣粲家蔵印(めいこうほそうしさんかぞういん)」(陰文長方印(いんぶんちょうほういん))という所蔵印が押されています。
また、第1面を除く、各面の右下の扇面と台紙との境界部分に、割り印のように「玉」「洲」(陽文連印(ようぶんれんいん))が押されていることがご確認いただけると思います。
なお、この画帖の見返しの直後にある題字(だいじ)は、玉洲の友人であり、大坂や京都で活躍した漢詩人であり、書家でもあった、細合半斎(ほそあいはんさい、1727-1803)が書いています。
一方、末尾にある跋文(ばつぶん)は、京都で活躍した医師であり、和歌や詩文をよくした、橘南谿(たちばななんけい、1753-1805)が書いた文章です。寛政8年(1796)の夏に玉洲を訪ねて、玉洲本人から、この画帖を見せてもらったことがわかります。
ところで、第1面から第8面まで挙げた伊孚九の図のなかには、乾6年(1741)から乾8年(1743)の年紀が記されているものがいくつかあり、また、扇面の紙質や大きさなども各図で異なるため、当初からセットで描かれたものではない可能性も考えられます。とはいえ、同じハンコがいくつか使われていたりもしますので、比べたり、探したりしてみると、おもしろいかもしれません。(学芸員 安永拓世)
企画展 ハンコって何?
和歌山県立博物館ウェブサイト

ツイートボタン
いいねボタン