
令和5年(2023)1月28日(土) ~ 3月5日(日)
鎌倉時代から戦国時代にかけては、源平合戦、南北朝の内乱、応仁の乱、信長や秀吉による天下統一に向けた戦いなど、全国各地で戦乱が絶えない時代でした。戦争によって手柄を挙げる人々もいれば、逆に大きな被害・損害を受ける人々や寺社などもあり、戦争に関わる人や地域にとって、戦いは大きな歴史の転換点となっていました。そのため、戦いが終わったあと、戦いでの出来事が様々に語られます。そのなかで様々な古文書・記録・絵画などが作成されました。この企画展では、戦いが起こった当時ではなく、後の時代に戦いの様子をあらわした作品をみることで、それらがどのように記憶され、語られたのか、ということに注目してみたいと思います。昔の人々は戦いをどのように記憶・記録し、後世に語り継いできたのか。和歌山県立博物館が誇る合戦図屛風のコレクションを中心に、古文書や由緒書、絵図などとあわせて紹介いたします。
展示資料:25件30点(うち和歌山県指定文化財1件2点)
みどころ

みどころ1
紀州本・川中島合戦図屛風(きしゅうぼん・かわなかじまかっせんずびょうぶ)【展示番号3】
戦国時代の名勝負、武田信玄(たけだしんげん)と上杉謙信(うえすぎけんしん)の川中島(長野市)の戦いを描いた絵画作品が、川中島合戦図屛風です。そのうち、和歌山県立博物館が所蔵する紀州本と呼ばれる作品は、川のなかで謙信と信玄が一騎打ちをするという珍しい場面が描かれています。この屛風絵は、紀伊藩初代藩主徳川頼宣(とくがわよりのぶ)のもと、越後流の軍学者宇佐美定祐(うさみさだすけ)が監修して作成されたものと考えられています。屛風絵では、宇佐美定祐の祖先である宇佐美定行もひときわ立派に描かれています。あわせて、この企画展では宇佐美定祐関係の古文書類も紹介します。
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みどころ2
湊川合戦図屛風(みなとがわかっせんずびょうぶ)【展示番号2】
南北朝時代の湊川(兵庫県神戸市)の戦いを描いた屛風絵です。軍記物「太平記」をモチーフに描かれたものですが、足利尊氏(あしかがたかうじ)・新田義貞(にったよしただ)・楠木正成(くすのきまさしげ)といった南北朝時代の名だたる武将たちの躍動する様が描かれます。南北朝時代の合戦の様子を描いた絵画資料は珍しく、そういった点でも見どころ満載です。
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みどころ3
源平合戦図屛風(げんぺいかっせんずびょうぶ)【展示番号1】
源氏と平氏の戦い、すなわち源平合戦のうち、一ノ谷(兵庫県神戸市)の戦い、屋島(香川県高松市)の戦い、壇ノ浦(山口県下関市)の戦いを描いた屛風絵で、源平合戦の有名なエピソードが絵画化されています。鵯(ひよどり)越(ご)えの坂落とし、那須与一(なすのよいち)の扇の的、義経(よしつね)の弓流し、義経八艘(はっそう)飛びなど、源平合戦の名場面の数々を探してみてください。
展覧会情報
会場 | 和歌山県立博物館 1階 企画展示室 |
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会期 | 令和5年(2023)1月28日(土) ~ 3月5日(日) |
開館時間 | 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
休館日 | 月曜日 |
観覧料 | 一般280円(230円) 大学生170円(140円) ※( )内は20人以上の団体料金。 ※高校生以下・65歳以上・障害者手帳をお持ちの方(同伴者を含む)は無料。 ※和歌山県内に在学中の外国人留学生は無料。 ※毎月第1日曜日は無料(会期中では、2月5日(日)・3月5日(日))) |
主催 | 和歌山県立博物館 |
関連事業
ミュージアムトーク(学芸員による展示解説)
日時 1/29(日)・2/12(日)・2/23(木・祝)・3/4(土)
各回とも、13:30〜14:30
※入館の手続きをお済ませのうえ、企画展示室にお集まりください(事前申し込み不要)
※新型コロナウイルス感染症流行の状況により、中止となる場合があります。
同時開催
常設展「きのくにの歩み―人々の生活と文化―」
パネル展「よみがえる「和歌山県 県勢歌」
2階スポット展示「家の由緒書を読む」
ダウンロード/File Download
展示資料目録 (ダウンロード / PDFファイル / 441.81KB)
チラシ(表) (ダウンロード / PDFファイル / 1.20MB)
「戦いの記憶」釈文 (ダウンロード / PDFファイル / 496.65KB)
