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中学生によるミュージアムトークと高校生による研究発表が行われました

13日(土)、開催中のコーナー展示「先人たちが残してくれた『災害の記憶』」の関連イベントとして、
印南中学校3年の岡本侑也君によるミュージアムトークと
印南中学校の卒業生で、紀央館高校1年の岡本直樹君と日高高校1年の濵本尚実さんによる研究発表が行われました。
D3A_8976.jpg(直前のリハーサルの様子)
まず、午後1時30分から行われたミュージアムトークの冒頭で、
岡本侑也君が、現在展示中の「かめや板壁書置」について、
総合的な学習で津波研究班のメンバーの代表として、
調査した最新の成果を踏まえた解説を行ってくれました。
D3A_8986.jpg(緊張しながらも落ち着いた様子です)
参加者は15人ほどで、配布してくれた資料も見ながら熱心に聞いていただきました。
続いて、午後3時から、研究発表「板と石とに記された印南町域の災害記録」が行われました。
この研究発表では、印定寺に残されている
1707年の宝永地震津波に関わる「津浪溺死霊名合同位牌」「高波溺死霊魂之墓」碑と
1854年の安政地震津波に関わる「かめや板壁書留」の内容について詳しく説明してくれました。
20人ほどの参加者がありました。
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D3A_9026.jpg(前半は岡本直樹君です)
D3A_9029.jpg(岡本侑也君は、パワポ補助として先輩の報告をサポート)
D3A_9041.jpg(後半は濵本尚実さんです)
印南では宝永地震津波では多くの死者が出たのに対して、
安政地震津波では死者が出なかったという問題関心から出発し、
先人たちが残してくれた『災害の記憶』を伝える記念碑が、
防災意識を高める役割を果たしたのではないかと報告してくれました。
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質疑応答では、同じ印南中学校を卒業した先輩から、
調査のなかで疑問に思ったことはありますかといった質問がありました。
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研究発表の終了後、
話を聞きにきてくれていたかめや板壁の蔵の所有者であった吉田さんと初対面し、
かめやの昔の話などを聞かせていただきました。
3人の生徒さんは、阪本先生の指導のもと、今回のトークや発表に向け、内容の検討や発表の練習を行ってくれたそうです。
本当にご苦労様でした。
岡本直樹君と濵本尚実さんは今後も津波研究を続けていくそうです。がんばってください。
なお、3人の生徒さんをはじめ、印南中学校の津波研究については、
3月2日(水)夕方のNHKニュースで放映される予定です。是非ご覧ください。
関連イベント第2弾として、
2月27日(土)に串本町で、28日(日)にすさみ町で、
現地学習会「歴史から学ぶ防災2015 -災害の記憶を未来に伝える-」を開催します。

(主任学芸員 前田正明)

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