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かざりの美―母の愛した装飾品―

和歌山県立博物館友の会マイミュージアムギャラリー
第4回展示 「かざりの美―母の愛した装飾品―」
【出陳者】 吉川 芙美
【展示期間】 平成20年1月19日(土)?平成20年4月11日(金)
マイミュージアム4 画像クリックで拡大します。
【資料をめぐる思い出】
「これらの装身具や化粧道具は、亡くなった母が愛用していたものです。母は着物が好きでお洒落な人でした。大正6年(1917)の生まれで、大正ロマンを引きついだ昭和の人、というイメージです。
 鯉の形の帯留は母から直接もらったものです。椿の形の帯留は現在もチョーカー(首にフィットするネックレス)の飾りとして使うことがあります。可愛らしくて、よくできたものなので、本来の用途を超えて活用しています。」
【学芸員の一口メモ】
 今回展示している装身具や化粧道具は、およそ大正時代頃から昭和時代に作られたものと見られますが、そこには様々な素材や技法、意匠が用いられています。主なものを列挙してみますと、まず素材は、珊瑚・翡翠・瑪瑙・鼈甲・銀・銅・真鍮・貝・真珠・アルミ・ガラス。技法は、玉細工・鼈甲細工・ガラス細工・鋳造・鍍金・鍍銀・彫金・螺鈿。意匠は、蓮・牡丹・鯉・椿・唐花唐草・菊と桔梗・賽(サイコロ)、といった具合です。
 日本では身に付ける装飾品や小物に精緻な細工を施すことを好む文化があります。例えば江戸時代では根付が代表的なものですし、現代ではさしずめ携帯電話のストラップがそれに位置するでしょうか。かざりに凝縮された世界は、持つ人の心の中に広がり、豊かな喜びをもたらしてくれるのです。
→これまでのマイミュージアムギャラリーの展示品
→マイミュージアムギャラリーとは
→ポケットブック「マイミュージアムギャラリーができるまで」(上田早紀氏構成・絵)
→和歌山県立博物館ウェブサイト

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